株式会社ティアフォー(代表取締役社長:武田一哉、以下「ティアフォー」)は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から公募された「グリーンイノベーション基金事業」(以下「GI基金」)の自動運転ソフトウェアに関する研究開発項目に採択されました。今後、GI基金を活用し、現行技術比で100倍以上の電力効率を達成可能とする自動運転ソフトウェアの開発を推進してまいります。なお、GI基金の事業規模は2022年度から2030年度までの9年間で254億円を予定しています。また、既存株主であるSOMPOホールディングス株式会社・ヤマハ発動機株式会社に、今回新たに株式会社ブリヂストンを加えた3社を引受先としたシリーズBラウンドにおいて、第三者割当増資による121億円の資金調達を実施いたしました *1。これにより、ティアフォー創業以来の累計資金調達額は296億円となりました。
今回のシリーズBラウンドの資金調達により、事業加速に向けた自動運転機能のリファレンスデザイン提供を進めるとともに、その中核を担うソフトウェア技術の革新に向けて、GI基金も活用した総額400億円規模の開発プロジェクトを新たに立ち上げる予定です。これにより、世界の主要な走行環境に対応したレベル4 *2 水準の自動運転機能の社会実装を目指してまいります。
GI基金とは、政府が策定したグリーン成長戦略の一環で、2050年カーボンニュートラル目標に向け、総額2兆円の基金をNEDOに造成したもので、特に政策効果が大きく、社会実装までを見据えて長期間の取組が必要な領域において具体的な目標とその達成に向けた取り組みへのコミットメントを示す企業等を対象として、研究開発・実証から社会実装までを重点的に支援する事業です。
このたび、ティアフォーは、「電動車等省エネ化のための車載コンピューティング・シミュレーション技術の開発」に係る公募において、「Microautonomy~集合的にスケーラブルな自動運転システムの創出」 を課題提案し、研究開発項目として設定されている「自動運転のオープン型基盤ソフトウェア」の実現に貢献する運びとなりました。
「Microautonomy」とは、市場に流通するオープンな技術コンポーネントを組み合わせることにより、様々な環境に対してレベル4水準の自動運転機能を実現し、走れば走るほど賢くなることで運行設計領域(ODD)を安全にスケーリングできる基盤ソフトウェア構想を指します(図1参照)。
経済産業省の調べによると、自動運転機能を有した電動車等の消費電力は、車載コンピュータで数千ワット、クラウド・ネットワーク通信まで含めると数千キロワットに及びます。本事業では、「Microautonomy」の構想に沿った基盤ソフトウェアの研究開発課題を設定し、最終的には、その基盤ソフトウェア上で構築されるレベル4水準の自動運転機能に対し、現行技術比で100倍以上の電力効率を達成することを目標としています。
研究開発課題の概要は、以下のとおりです。
課題1: 適応的なアルゴリズムの研究開発により、顧客要求に合った様々な技術コンポーネントを組み合わせを実現
課題2: リアルタイム性の高いシステムソフトウェアの研究開発により、様々な技術コンポーネントを組み合わせた場合でも与えられた電力制約下で最大遅延を保証
課題3: 論証フレームワークの研究開発により、様々な技術コンポーネントを組み合わせた場合でも事業ステークホルダーに対して安全性を説明できる手段を提供
課題4: エッジ指向のアジャイルなCI/CDパイプラインの研究開発により、様々な技術コンポーネントを組み合わせた場合でも自動運転機能の検証および妥当性確認にかかる時間とデータ量を削減
ティアフォーは、誰もが自動運転技術の発展に貢献できるエコシステムを実現すべく、「自動運転の民主化」をビジョンに掲げ、世界初となるオープンソースの自動運転ソフトウェア「Autoware *3」の開発を進めています。事業面では、労働力不足や交通弱者増加といった喫緊の社会課題と向き合い、その課題解決に資する共通プラットフォームの商用化を進める中で、主に施設内物流および限定地域交通の分野の顧客(車両製造者および運行事業者)が参照できる自動運転システムの設計(リファレンスデザイン)を提供し、共通プラットフォーム上で各リファレンスデザインを必要に応じて拡張することで、顧客の要求に合った自動運転システムを、顧客とともに共同開発してまいりました(図2参照)。
今回の増資により、自動運転機能のリファレンスデザインに立脚したプラットフォーム事業を一層加速させるとともに。特に以下の施策を重点的に進めてまいります。
図2: リファレンスデザインの位置づけ
*1 第三者割当増資引受先は、以下のとおりです。
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