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ティアフォーとミュンヘン工科大学、「Autoware」研究拠点を設立

作成者: TIER IV|Oct 15, 2026, 2:59:59 AM

「自動運転の民主化」をビジョンに掲げる株式会社ティアフォー(本社:東京都品川区、代表取締役 CEO:加藤 真平、以下ティアフォー)とミュンヘン工科大学(Technical University of Munich、以下TUM)は、自動運転用オープンソースソフトウェア「Autoware」を基盤とした「TUM Autoware Research Center by TIER IV」を設立し、複数年にわたる研究協業を開始します。本協業は、TUMの3つの研究グループの専門知識を結集し、安全で拡張性の高い自動運転システムの実現に向けた研究開発を推進します。また、欧州における「Autoware」コミュニティへのTUMの貢献をさらに強化するとともに、研究成果の実社会への応用を加速し、自動運転の普及に向けたエコシステムの発展を目指します。

背景

自動運転やコネクテッド化、ソフトウェア定義型車両への移行が進む中、オープンソースソフトウェアは欧州の自動車業界においてますます重要な役割を担っています。欧州委員会が発表した「欧州のオープンなソフトウェア定義型車両プラットフォーム」に関するコンセプトでは、欧州における連携と競争力を支える基盤として、オープンソース戦略、リファレンス実装、ソフトウェアコンポーネントの標準化、共通の検証ツールの重要性が示されています。

TUMは、「Autoware」を搭載した自動運転研究車両「EDGAR」を用いて、こうした取り組みを進めています。2025年に開催されたIAA MOBILITY 2025では、「EDGAR」を用いて、メッセミュンヘンからミュンヘン市中心部まで一般向けの試乗を実施しました。市街地、郊外、高速道路など、さまざまな交通環境下で自動運転を実証し、オープンソースソフトウェアを基盤とした研究開発のあり方や評価手法を提示しました。

また、TUMは新たな都市環境への迅速な適応も実証しています。わずか1週間で「EDGAR」をベルリンの交通環境に適応させ、市内の一般道で自動運転を実現しました。この実証はTÜV-Verbandとの協力のもと、ドイツ政府向けに、実際の交通環境下における自動運転レベル4の新たな評価手法を検証する取り組みとして実施されました。

自動運転研究車両「EDGAR」

本協業の概要

ティアフォーによる研究資金を通じて設立する「TUM Autoware Research Center by TIER IV」には、TUMのChair of Automotive Technology(FTM)、Professorships of Cyber Physical Systems(CPS)、Autonomous Vehicle Systems(AVS)の3つの研究グループが参画します。本研究拠点は、自動運転に関する研究、オープンソースソフトウェアの開発、博士人材の育成に継続的に取り組む拠点とともに、大学、産業界、公共交通分野のプロジェクトをつなぐ役割を担います。また、実証実験や共通の評価基準に基づくベンチマークを実施するための基盤としても活用します。

本協業では、以下の3つの領域を中心に研究開発を進めます。

  • 安全性:深層学習に基づく運転モデルとルールベースの監視機構を組み合わせたハイブリッドアーキテクチャを開発します。検証可能な監視機構「セーフティガーディアン」が車両の走行状態を監視し、あらかじめ定義された安全制約に基づいて必要に応じて介入することで、安全性の確保を目指します。

  • 評価:シミュレーション、オフライン解析、実環境での運用を横断し、コンポーネントレベルからシステムレベルまでの試験を可能にするベンチマークと検証フレームワークを構築します。TUMが開発する「EDGAR」やCommonRoadに関する知見を活用します。

  • 拡張性:新たな環境への「Autoware」の適用と評価を再現可能なプロセスを確立します。また、研究開発を通じて得られた成果は、適切な範囲でオープンソースプロジェクトに還元します。

今後の展望

ティアフォーとTUMは、本研究拠点を通じて、学術研究、産業界における技術開発、公共交通分野のプロジェクトを結びつけ、ドイツを起点とした欧州におけるオープンなエコシステムの発展を目指します。本協業では、欧州の自動車メーカーに対し、オープン性、安全性、拡張性を備え、製品化を見据えた自動運転システムの開発を支える技術や評価手法を提供していきます。また、オープンソースソフトウェア、共通の評価手法、実環境での実証を通じて、さまざまな組織が技術検証や人材育成に取り組み、自動運転の商用化と社会実装を推進できる共通基盤を構築していきます。

ティアフォー 代表取締役 CEO 加藤真平のコメント

安全な自動運転を広く社会に普及させるためには、AI、システムアーキテクチャ、比較・検証、実運用への展開など、さまざまな領域での技術革新が必要です。TUMの優れた研究力とティアフォーの実用的な技術力を組み合わせることで、幅広い企業や研究機関が活用できる技術とオープンな評価基盤を構築していきます。本協業は、欧州の自動車メーカーによる安全で拡張性の高い自動運転システムの開発を支えるとともに、自動運転の普及に向けたオープンなエコシステムを発展させる重要な一歩となると考えています。

ミュンヘン工科大学 自動運転システム教授 Johannes Betzのコメント

TUMでは、機械学習を活用した手法と従来のルールベースシステムを組み合わせることで、拡張可能でありながら検証可能な安全性を備えた自動運転システムの実現と、実世界への展開に取り組んでいます。オープンソースのソフトウェアスタックである「Autoware」を基盤として構築されたTUMの自動運転研究車両「EDGAR」は、自動運転の研究や教育において優れた基盤となっています。

株式会社ティアフォーについて
株式会社ティアフォーは、「自動運転の民主化」をビジョンに掲げ、自動運転用オープンソースソフトウェア「Autoware」の開発を主導するディープテック企業です。自社製品として「Autoware」を活用したソフトウェアプラットフォームを提供し、それらを基盤に市場ニーズに応じた自動運転における各種サービスを展開しています。ティアフォーは、「Autoware」が生み出すエコシステムを通じて、世界中のパートナーと連携しながら自動運転の可能性を広げ、より安全で持続可能な社会の実現を目指しています。

ミュンヘン工科大学について
ミュンヘン工科大学は、研究、教育、イノベーションの分野で世界をリードする大学の一つです。約700の教授職、52,000人の学生、13,000人の教職員を擁し、コンピューターサイエンス、工学、自然科学・生命科学、医学、経済学、社会科学など幅広い分野をカバーしています。起業家精神を重視する大学として、TUMは社会に開かれた知識交流のグローバルハブを目指しています。TUMでは毎年約100社のスタートアップが創出されており、ミュンヘンのハイテクエコシステムにおける重要な役割を担っています。また、シンガポールのTUM Asiaキャンパスに加え、北京、ブリュッセル、ムンバイ、サンフランシスコ、サンパウロ、深圳に拠点を設け、世界各地で活動しています。TUMでは、ルドルフ・ディーゼル、カール・フォン・リンデ、ルドルフ・メスバウアーなど、ノーベル賞受賞者や発明家が研究を行ってきました。TUMは2006年、2012年、2019年、2026年に「University of Excellence」に選出されています。また、国際大学ランキングでは、欧州連合(EU)域内で最も優れた大学として評価されるなど、世界的に高い評価を得ています。

広報に関するお問い合わせ
ティアフォー
pr@tier4.jp

ミュンヘン工科大学
Moritz Müller:mo.mueller@tum.de

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Autoware はThe Autoware Foundationの登録商標です。