2023年10月25日
テクノロジー

ティアフォー、LLMベースの自動運転インターフェースを開発 クルマが考えて対話する時代へ

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「Siri、朝8時にアラームをセットして。」「OK Google、お父さんに電話して。」スマートフォンの世界では、ヒトとコンピュータが会話し、コンピュータがヒトの行動を助ける場面が日常となっています。まさに、テクノロジーが私たちの暮らしを豊かにする大切な役割を担っています。では、これがモビリティの世界、とりわけ自動運転の世界で広がったら、どのようなユーザー体験が待っているのでしょうか?ドライバーや乗客がクルマと対話し、クルマがその内容に合わせて考えて動作し、目的地までの運転がぐっと快適なものになることを想像してみてください。ティアフォーは、そんなSFの世界を現実にしようとしています。

 

この想いを実現するため、ティアフォーでは、「Cars That Think and Talk」をコンセプトとする革新的な自動運転インターフェース「CT3」を開発しました。この「CT3」では、GPT-3.5/4のような大規模言語モデル(Large Language Model:LLM)、音声認識(Automatic Speech Recognition:ASR)、テキスト音声合成(Text-To-Speech:TTS)などの先進的な人工知能(Artificial Intelligence:AI)技術を活用し、クルマが思考し、ヒトと対話できるようになります。

 

 

従来クルマを操作するには、ボタンやレバー、ディスプレイなどのデバイスが物理的インターフェースとして必要でした。「CT3」が変革を起こす未来では、これらのデバイスを使う必要が少なくなり、クルマとの対話を通じて直感的で自由な操作ができるようになります。対話型インターフェースを用いたヒトとコンピュータのインタラクションにはまだまだ技術的な課題が多いですが、「CT3」では、ウェイクワード検出や発話終端検出を活用してLLMの応答時間を短縮したり、アバターやアイコンとの連携によって応答時間の長さをうまく調整したり、ドライバーや乗客がクルマと直観的で自然な会話を楽しむための様々な工夫を凝らしています。また、オープンソースの自動運転ソフトウェアである「Autoware*」とも統合し、リアルタイムでクルマの状態や走行環境を把握でき、ドライバーや乗客は安心感を得られます。

 

今回ティアフォーが開発した「CT3」は、実際にお台場で自動運転の試験走行を行っているJPNTaxiの車両で使われています。例えば、場所Aから場所Bに移動する際、クルマに「場所Bに移動して」と喋りかければ、ディスプレイを触らずに目的地を設定し、クルマを発進させることができます。長時間集中して疲労が蓄積しないよう、自分に代わって安全に運転をしてくれる自動運転に加えて、このような対話型の操作もできるようになれば、クルマの運転に対するユーザー体験が大幅に向上するでしょう。


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ティアフォーの子会社であるHuman Dataware Lab.の林知樹は、今年8月に開催された第4回Generative AI勉強会に登壇し、「ChatGPTを活用した自動運転車用対話エージェントの構築」について講演した、まさに「CT3」の開発に携わる主要メンバーです。彼は、この技術に込めた想いを次のように表現しています。「『CT3』は、自動運転車両を単なる移動手段ではなく、よりヒトに寄り添った身近な存在へと変える可能性を持つインターフェースと考えています。単なる会話にとどまらず、ユーザーの状態を常に把握し、自動的に提案して実行してくれる、そんな体験を実現したいです。」

 

ティアフォーでツールを担当している薮田信は、ユーザー体験を大切にしながら開発に取り組んでいます。「自動運転という、自分が運転しないクルマは、不安を感じる場面も多くあると思います。それを解決するためには、私たち開発者がユーザーのことを理解し、ユーザーがクルマのことを理解し、お互いに信頼しあうことが必要です。『CT3』はその一助となり、対話によってヒトを安心させ、快適な乗車体験を実現できるアプリケーションになると確信しています。」

 

「将来的には、『CT3』の機能をさらに向上させ、より自然な対話に近い形で指示をするだけで経路を自動で選択してくれるようにしたいです。例えば、より身近な生活の場面で、『近くのコンビニに寄ってから目的地に行きたい』というような対話です。」と話すのは、ティアフォーでアーキテクトを担当している斉藤之寛。「『CT3』を自動運転車両のUIとして活用することで、より使いやすく、ドライバーに寄り添った運転体験を提供できることに大きな喜びを感じます。」

 

ティアフォー創業者、CEO兼CTO、代表取締役社長である加藤真平は、「CT3」の真なる価値について、次のように熱く語ります。「『CT3』は、経路の指示など、基本的にドライバーや乗客が使います。ですが、この技術が本当に輝く瞬間は、『Autoware』では対応が難しいところで、ドライバーや乗客、あるいは運行オペレータがクルマと対話し、具体的な指示を出す瞬間なのです。例えば、路上で目の前に駐車してあるクルマを避けると対向車線に出してしまうけど、それでも安全なのか補完的な指示を出すようなシナリオです。動画の中で乗客が『FIVE』と呼びかけていますが、この種明かしはまた近々行います。乞うご期待ください!」

 

今後も「CT3」の研究開発と評価検証を継続して行い、より多くのユーザーに楽しんでもらえる技術に進化していくことを目指しています。ティアフォーでは、この技術の導入がクルマとユーザーとの関係を再定義する大きな一歩になると考えています。ティアフォーでは、もちろん「CT3」をオープンソースソフトウェアとして公開します。これからも、自動運転の安全性の向上と社会実装の促進に貢献していきます。

 

*AutowareはThe Autoware Foundationの登録商標です。


オープンソースのソフトウェアを一緒に開発していきませんか?

 

ティアフォーでは、「自動運転の民主化」というビジョンに共感を持ち、自らそれを実現する意欲に満ち溢れた新しい仲間を募集しています。

 

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