2024年10月03日
テクノロジー

第1回:自動運転、オープンソースがもたらす未来

ティアフォーのフェローの安藤俊秀です。今週から自動運転についてのブログをシリーズで公開します。

これまで夢物語だと思われていた自動運転。その実現は目の前まで迫っています。当然、開発競争は世界的に激化しており、最新技術の粋を極めたプロジェクトが各地で誕生しています。

自動運転は5段階のレベルに分けられていますが、目下各社が取り組んでいるのが、特定の条件下で全ての運転操作をシステムが行う「レベル4」です。米Alphabet傘下のWaymoをはじめとする複数の企業が、同レベルの実用化に成功しています。米国のアリゾナ州フェニックスのような整備された都市だけでなく、サンフランシスコのような混然とした市街地でも、無人の自動運転車が日常的に走行しており、完全自動運転が着実に近づいています。

私が籍を置くティアフォーは、この自動運転の心臓部ともいえる基幹ソフトウエアを開発しています。その特徴は、世界で初めてオープンソースとして自動運転ソフトを公開していることにあります。

ティアフォ―が開発を主導する「Autoware」は、ティアフォー創業者でCEO、当時名古屋大学准教授だった加藤真平が開発しました。2015年の公開以来、世界中に広がり、自動運転ソフトに興味を持ったエンジニアが最初に触れるソフトウエアとして不動の地位を築くようになりました。

 

sec2_4自動運転タクシー

 

公開当時、日系自動車部品メーカーに在籍していた私も、自宅で「Autoware」のソースコードをダウンロードし利用していた一人です。動かしてみると、同ソフトがセンサーデータを読み取りながら車を制御し、街を走行している様子がパソコン上に再現されました。当時、先進運転支援システム(Advanced Driver Assistance Systems:ADAS)の開発に携わっていましたが、OSやミドルウエアを含めて全てがオープンソースで構築され、手順通り行えば誰でも自動運転ソフトを実行できることに驚きを隠せませんでした。

その後は休日のたびに実行した内容を解析し、ソースコードを確認しながらバグの発見に明け暮れました。そして、そのバグを報告するうちに、実際のOSS開発に参加することになりました。これまでオープンソース開発を知識として知ってはいたものの、実際の開発に参加した経験はこの時が初めてでした。

バグの報告は、統合型ソフトウエアの開発管理を行うウェブシステム「GitHub」で行います。このシステムのコアツールが「Git」と呼ばれるもので、ソフトウエアの分散管理が可能なため、OSS開発に向いているという特徴があります。このツールのメリットとオープンソース開発の可能性を体験したことは、後に自分がティアフォーへの入社を考えるきっかけとなっていきました。

ティアフォーは、加藤がソフトウエア公開のわずか4か月後に立ち上げたスタートアップ企業です。技術者中心の複数人で始めましたが、その後は社員が急増し、現在は300人を超えています。開発拠点も創業地の名古屋から東京に移り、自動運転ソフト会社として唯一無二の存在となっています。

「The Art of Open Source, Reimagine Intelligent Vehicles. 自動運転の民主化。」会社のビジョンは明快です。ただ、この英語と日本語では異なる表現となっていますが、両方を見ることでオープンソースのソフトウエアを手がける意味をより理解できるのではないでしょうか。

第2回以降では、世界的な自動運転マーケットの最新動向に加え、自動運転ソフトの開発方法などに触れながら、自動運転におけるオープンソースの意味や可能性について説明していきます。


Toshihide Ando | 安藤俊秀
ティアフォー・フェロー
2019 年入社。前職ではソフトウエア開発を中心に、自動車の各種電子システム製品などの研究開発に従事。技術本部バイス・プレジデントを経て、現職。


ティアフォーでは、「自動運転の民主化」というビジョンに共感を持ち、自らそれを実現する意欲に満ち溢れた新しい仲間を募集しています。

 

多くの職種で採用をしています。詳細は、ティアフォーの「求人ページ」をご覧ください。カジュアル面談をご希望の方は、応募する際に「カジュアル面談希望」と記載してください。

 

「どの職種で自分の経験を活かせるかが分からない」「希望する職種が見つからない」などの場合は、ぜひ「キャリア登録」をお願いします。

 

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